【簡単】ノートPCのSSDをクローンして交換する
皆様こんにちは塩田です。
今日はノートPCのSSD交換に関するブログを書きたいと思います。
はじめに
皆さんはPCを使っていて、「起動が遅い」「動作が不安定」「新しいPCを買ったけど前の環境を引き継ぎたい」といった問題に直面したことはありませんか?
これらは大抵古くなったストレージ(HDDなどの記録媒体)が原因なのですが、最悪の場合起動しなくなる可能性もあります。そんな場合はSSD(ソリッドステートドライブ)への交換をおすすめしています。今回はなぜSSDへのアップグレードがおすすめなのか、その理由とメリットをご紹介します。
※ここに記載してある内容は精密機器を扱う内容を含んでいます。万が一トラブルが起きても当社は責任を負えませんので全て自己責任で行ってください。
SSDをおすすめする理由
高速な読み書き速度
SSDは従来のHDD(ハードディスクドライブ)と比べて読み書き速度が非常に速いです。これは、PCの起動時間を大幅に短縮し、アプリの起動も素早くなることを意味します。
人によっては新品に乗り換えたような印象を受ける方もいらっしゃいます。
耐衝撃性と低故障率
SSDは可動部分がないため、HDDに比べて衝撃に強く、故障のリスクが低いです。PCを持ち運ぶことが多い方や、データの安全性を高めるうえで非常に重要です。
低電力消費
SSDはHDDに比べて電力消費が少ないため、バッテリー寿命が延びるというメリットもあります。外出先での作業が多い方にとっては、これは大きなメリットです。
静音性
動作音がほとんどないため、図書館や静かなカフェなどの静かな環境での作業にも最適です。
大容量
SSDは大容量モデルも多く、写真や動画などの大きなファイルを保存する際にも余裕が生まれます。
環境を丸ごとコピーして使える(クローンを利用した場合)
詳細は後述いたしますが、今まで使っていたHDDなどをSSDにクローンして新たなPCに換装すると
OSをも含めてそのまま使うことができます。新たなPCで快適な操作が可能です。
もちろんPCを新調した際に、環境はそのまま引き継ぎたいといったケースにも対応できます。
交換前の準備
作業に入る前には適切な準備をしましょう。必要なツールを揃え、可能ならばデータのバックアップ、クローン作成を行いましょう。
必要なツール
スクリュードライバー:
ノートPCのネジを外すために必要です。PCのモデルによってネジのサイズが異なるため、複数のサイズがあるセットが便利です。
静電気防止手袋またはリストストラップ:
静電気はデリケートな電子部品にダメージを与える可能性があるため、静電気防止手袋やリストストラップを使用して身体からの静電気を防ぎます。
プラスチック製の開封ツール:
PCのカバーを開ける際に役立ちます。金属製のツールは内部の部品を傷つける可能性があるため、プラスチック製がおすすめです。
データのバックアップとクローン作成
データのバックアップ:
交換作業中にデータが失われるリスクを避けるため、重要なファイルは外部ドライブやクラウドサービスにバックアップしておきます。
システムのクローン作成:
新しいSSDに既存のシステムとデータを移行するためには、クローン(完全なコピー)を作成する必要があります。
クローン作成には、既存のドライブと新しいSSDを同時に接続できる必要がありますので、このためにUSB to SATAアダプタやドッキングステーションが役立ちます。
これらの準備をしっかりと行うことで、SSD交換作業がスムーズ且つ安全に行なえます。特にデータのバックアップとクローン作成は、可能な限り行ってください。
下記はHDDやSSDを新しいものに丸ごとコピー(クローン)するための機器です。下記で詳しい使い方を説明いたしますが、とても簡単なので興味のある方は参考にしてください。
※因みにコピー元(元データ)が奥で、コピー先が手前です。間違えるとデータが真っ白になるので気をつけましょう。
具体的な交換手順
URO-DACHI/CLONE/U3を使用したクローン作成と、SSDの物理的な取り外し・取り付けの手順、安全対策について説明します。
特に下記の点に注意しながら作業を進めてください。
- 静電気防止:
作業中は静電気防止手袋またはリストストラップを着用し、静電気による損傷を防ぎます。 - 電源の切断:
作業を始める前に、ノートPCが完全にシャットダウンされていることを確認し、電源アダプタが接続されていないことを確認します。 - 慎重な取り扱い:
SSDやノートPCの内部部品はデリケートです。力を入れすぎず、慎重に取り扱いましょう。
SSDの物理的な取り外し
スクリュードライバーを使用して、ノートPCの底面のネジを外します。また必要に応じて、プラスチック製の開封ツール(ギターのピックみたいな形)を使ってカバーを慎重に開けます。
クローン作成
クローン作成の準備:
取り出したSSDまたはHDDを奥のスロットに接続し、新しいSSDを手前側に接続します。
※何度も言いますがコピー元(元データ)が奥で、コピー先が手前です。間違えるとデータが真っ白になるので気をつけましょう。
クローニングプロセスの開始:
KURO-DACHI/CLONE/U3はパソコンを使用せずにクローンを作成することが可能です。新旧の記憶媒体をセットしてボタンを押すだけでクローニングが開始されます。
なおクローンにかかる時間は弊社の環境ですと、500GBで約2時間30分です。意外と早いです。
新しいSSDの取り付け:
クローンを作成した新しいSSDをスロットに挿入し、ネジで固定します。
カバーを元に戻し、ネジを締めます。
バッテリーを取り外した場合は、再び取り付けます。
以上で完了です。
カバーの外し方などは機種ごとに異なるため割愛していますが、YoutubeでPCの型番検索をすると大抵出てきますので参考にしてください。
注意点とトラブルシューティング
以上簡単にSSDの交換について説明させていただきましたが、SSDの交換はいくつかの注意点を理解し、潜在的なトラブルに備えることが重要です。以下に、交換中に遭遇する可能性のある問題とその解決策、さらにメーカー保証の失効や分解・改造によるリスクについて説明します。
交換中の問題と解決策
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データの損失
対策: 交換前に重要なデータの完全なバックアップを取ることが重要です。万が一の場合に備えて、クラウドサービスや外部ドライブにデータを保存しておきましょう。
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クローン作成の失敗
対策: クローン作成には信頼性の高いソフトウェアを使用し、プロセス中はPCの電源を切らないようにしてください。問題が続く場合は、ソフトウェアのサポートに問い合わせるか、専門家の助けを借りることを検討してください。
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新しいSSDが認識されない
対策: SSDが正しく接続されているか確認し、必要に応じて再接続してください。BIOS/UEFI設定を確認し、ドライブが正しく認識されているかを確認します。
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起動問題
対策: クローンが正しく作成されているかを確認し、起動順序が新しいSSDに設定されているかをBIOS/UEFIで確認してください。
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メーカー保証の失効と分解・改造によるリスク
保証の失効: 多くのノートPCは、内部コンポーネントをユーザーが自分で交換すると保証が失効する可能性があります。SSD交換を行う前に、メーカーの保証条件を確認してください。
これらの注意点とトラブルシューティングのアドバイスを参考に、SSD交換作業を慎重に行ってください。不明点がある場合や不安がある場合は、専門家に相談することをお勧めします。安全とデータ保護を最優先に考え、自己責任で作業を進めてください。
まとめ
ここまで記事を読んでいただきましてありがとうございます。
このブログでは、ノートPCのSSD交換について、その理由、メリット、準備、手順、注意点を網羅的に説明しました。SSDへの交換はPCのパフォーマンスを向上させ、耐衝撃性や低電力消費などの利点が挙げられます。また、既存の環境を新しいSSDにクローンすることで、快適な操作を継続できます。
あなたがもし「起動が遅い」「動作が不安定」「新しいPCを買ったけど前の環境を引き継ぎたい」といった問題に直面したら、SSDのクローンと交換を検討してみてください。
それではまた!