決算書の読み方と財務分析

決算書の読み方と財務分析

先日、「決算書の読み方と財務分析」というセミナーに参加してきました。
業務の関係上、書類を作成したりするのに決算書を見ることがまぁまぁあるんですが、見ると言っても単純に今うちの会社はどの位資産があるんだろうとか、前期の売上、利益はどの位だったんだろうレベルでした。

今回のセミナーの内容は財務分析ということで、
決算書の数字から対象の企業の経営が健全であるかどうかという点を見抜く、ポイントとなる数字の出し方などを学んできました。ざざっと記述したいと思います。

安全性分析:経営がどの位安定しているか

・流動比率(%)= 流動資産÷流動負債×100

流動比率でその企業の短期的な債務の支払い能力があるかどうかの判断ができます。
当然ですが、100%を切っていたら、支払いに対して社内ですぐに用意出来る現金が不足しているということになります。
安定した経営をするためには150%以上が望ましいとのことでした。

・当座比率(%)= 当座資産÷流動負債×100

流動比率より厳密に、確実に現金化出来る項目(当座資産:現金・預金、受取手形、売掛金、有価証券)だけを対象にしています。こちらも100%以上が望ましいとされています。

・固定比率 固定資産÷自己資本×100

流動比率や当座比率が短期的な支払い能力を見るものであったのに対して、
長期的な支払い能力を判断する指標になります。
売上を上げるために必要な資産のうち、長期にわたって保有する固定資産を自己資本でどの程度まかなうことが出来るか、
固定資産などにお金をかけすぎていないかなどがわかります。
固定比率は100%以内、できるだけ小さな値であることが望ましいとされています。

・自己資本比率(%)=自己資本(純資産)÷ 総資本(資産の総合計)×100

総資本に対する自己資本の割合がわかります。
自己資本比率が高いほど、安定的な経営であると言えます。
この指標は業界ごとに平均値の違いがあるので、各産業の指標を参考にします。

https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/sme_findings2_202008_05a.pdf

参考:日本政策金融公庫の業種別経営財務指標
全産業の平均値がおよそ30%となっています。

・負債比率(%)=負債÷自己資本×100

こちらは自己資本比率と違って、自己資本に対する負債の値を求めているので、
数値が低いほうが財務の安定性が高いと判断できます。

・借入金月商倍率 借入金÷月商(売上高÷12)

一般的には借入金が月商の5~6倍で適正な借入限度と言われているとのことです。
数字が大きくなると危険。

基本的にここまでが分析できると、大体その企業の体質が分かると講師の先生がお話されていました。
もちろん先生はプロですので、決算書をさーっと眺めたら大体はわかると仰ってましたが、
BSシートの一番上の右左を見比べて、左の方が大きければひとまずOKということでしたw
以下は、更に細かく見ていく時に必要な指標になります。

収益性分析:売り上げに対してどの位利益が出ているか

・売上高総利益率 売上総利益÷売上高×100

製品・サービスそのものがどれだけ魅力的で競争力があるかを示す指標。

・売上高営業利益率 営業利益÷売上高×100

本業での儲けがどれくらいあるかを見る指標。

・売上高経常利益率 経常利益÷売上高×100

本業での儲けとそれ以外での儲けの両方が含まれているため、
企業が毎年どのくらいの利益を総合的に出しているかが分かる指標。

・売上高原価率  売上原価÷売上高×100

売上高総利益率の裏返し。この値が高いと売上に対して製造や仕入れの費用が多くかかっていることを示すので、
この値はできるだけ低い方がの望ましい。

生産性分析:社員一人当たりの売上に対しての付加価値

・労働生産性(円) 付加価値額(販売価格ー仕入価格の差額)÷従業員数

従業員一人あたりどの程度成果を上げたかを判断するための指標。

・付加価値率 付加価値額(販売価格ー仕入価格の差額)÷売上高×100

売上高の中に付加価値がどの程度の比率であるかを見る指標。


普段の業務内で決算書をじっくり見て財務分析などをする機会はそうそうないのですが、
ふとした時に役に立つ内容であり、
会社の状況を的確に判断出来るスキルとして、ぜひ今後活用したいと思いました。
BSシート(貸借対照表)には現金化出来るものが早い順に記載されているなど、
ちょっとした豆知識も増えて、有意義な時間でした!